【コラッツの問題】数学の未解決問題 懸賞金1億2000万円!?

やる気が出る!?数学の話

こんにちは。脱サラ数学者の妻たーこです。
今日は数学への興味を沸かせる勉強(?)です。

この記事を読むと分かること
1. コラッツの問題とは何か
2. コラッツの問題は何が難しいのか
3. コラッツの問題の懸賞金
4. コラッツの問題の部分的な解決

みなさんは数学の問題1問を解くのに何分かかるでしょうか?

1分もかからないものもあれば,
30分,1時間かけてようやく解けるものもあると思います。

さて今回紹介する問題は

「$3x+1$問題」または「コラッツの問題」

と呼ばれる数学の問題です。
数学者が束になって研究していますが,
今だに解けていない問題,
つまり,未解決問題です。

その期間なんと

80年以上!

この問題は理解するのにはそれほど苦労しません。

では問題を見ていきましょう。

3x+1問題(コラッツの問題)

$3x+1$問題(コラッツの問題)
どんな正の整数をとっても,次の試行を続けていくと最終的には
$$4,2,1,4,2,1,4,2,1$$
となる。

試行:
奇数の場合:3を掛けて1を足す
偶数の場合:2で割る

では,例を見ていきましょう。

「正の整数」として,38をとり,
これを問題の試行に沿ってどうなるか見てみようと思います。

38 は偶数でなので,「2で割ります」
$$38\div2=19.$$

19が出てきます。

この数字は奇数なので,「3を掛けて1を足します」
$$3\times19+1=58.$$

58は偶数なので,「2で割ります」
$$58\div2=29.$$

以下同様に進めていくと,
$$29,88,44,22,11,34,17,52,26,13,40,20,10,5,16$$
となります。

16 は偶数なので,「2で割ります」
$$16\div2=8.$$
8 は偶数なので,「2で割ります」
$$8\div2=4.$$
4は偶数なので,「2で割ります」
$$4\div 2=2.$$
2は偶数なので,「2で割ります」
$$2\div 2=1.$$
$1$は奇数なので,「3を掛けて1を足します」
$$3\times1+1=4.$$
4はすでに出てきたので,あとは$4,2,1,4,2,1$の繰り返しになります。

このように1つの正の整数から始めて,
上の試行を繰り返すと必ず最後は $4,2,1,4,2,1$
なりそうだ


というのが $3x+1$問題(コラッツの問題)です。

懸賞金1億2000万円!?

実はこの問題には懸賞金がかけられています
https://mathprize.net/ja/posts/collatz-conjecture/
その額

1億2000万円!

数学の問題に懸賞金がかけられるのは実は昔からある習慣
珍しいものではありません。

実際,他にも1億円越えの問題はたくさん知られています。

数学に興味をもった人なら誰でも挑戦できますので,
ぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか?

問題の何がそんなに難しいのか?

では何がそんなに難しいのか,表面的ではありますが,
見ていきましょう!

その1 整数が無限個あること

今回の問題は

「どんな正の整数をとっても」

という文章から始まっている通り,
証明しなくてはならないのは,
$$1,2,3,4,5,6,7,\cdots,129874629201984791389,\cdots$$
全ての正の整数に対してこの試行をした結果
$$4,2,1,4,2,1$$
となることを言う必要があります。

しかし,整数は無限個あるので,
仮に1つ1つコンピュータを使って試して行っても永遠に
正しいことは証明できないわけです。

その2 おそらく正しいということ

これは数学の問題によくあることですが,
数学の問題は基本的に
「正しい」か「正しくない」か
の2択です。

そのため,もし,この問題が
正しくない
ことを示すことができれば,それで問題は解けた
と言うことになります。

いわゆる「反例を見つける」と言うものです。

しかし,おそらくこの問題は正しいとされており,
スパコンを使って反例を探すのは無理と思われています

天才 テレンス タオ がほぼ全ての正の整数に対して,ほぼ正しいことを証明!?

数学には何人もの天才がいますが,
テレンス タオ は現存する数学の天才の中でも天才の数学者です。

そのタオがこの問題は「ほぼ」正しいことを証明しました

興味がある方はタオの論文をどうぞ!
(なんか凄そうなことやってると言う雰囲気を掴めればいいと思います。)
https://arxiv.org/abs/1909.03562

まとめ

1. $3x+1$問題(コラッツの問題)は奇数なら「3を掛けて1を足す」,偶数なら「2で割る」を繰り返すと最終的に $4,2,1$ の繰り返しになる問題。
2. 懸賞金が1億2000万円かかっている。
3. 数学の天才がほぼ証明した。(が完全には証明できていない。)
4. 誰でも証明に挑戦できる!

興味が湧いた人は友達に話してみるといいと思います。
人に話すことで,知識が定着しますし,
仲間を作ることは勉強や仕事をよりよいものにしてくれます

みなさんで,数学を楽しいものにしていきましょう!

音楽を聴きながら勉強しない方がいいという意見もありますが,
数学者の夫は違う考えのようです↓

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