こんにちは。脱サラ数学者の妻たーこです。
「わかりやすい高校数学」。
今日も楽しんでいきましょう!
三角関数ならではの問題だよ。
問題
$\theta$ が $0^\circ\leqq \theta<360^\circ$ の範囲で変化するとき,次の式で表される点 $(x,y)$ の軌跡を求めよ。
$$x=3\cos\theta-3,~~~y=3\sin\theta+4$$
$\theta$ が $0^\circ\leqq \theta<360^\circ$ の範囲で変化するとき,次の式で表される点 $(x,y)$ の軌跡を求めよ。
$$x=\cos\theta+1,~~~y=2\sin^2\theta-1$$
解答
問題1の解答
$\cos^2\theta+\sin^2\theta=1$
を用いるため,式変形を行う。
与式は
$$\cos\theta=\frac{x+3}{3},~~~\sin\theta=\frac{y-4}{3}.$$
$$\cos^2\theta+\sin^2\theta=1$$
に代入して
$$\left(\frac{x+3}{3}\right)^2+\left(\frac{y-4}{3}\right)^2=1.$$
よって,
$$(x+3)^2+(y-4)^2=3^2.$$
よって,求める軌跡は
中心 $(-3,4)$ 半径 3 の円である。
問題2の解答
問題をもう1度確認。
$\theta$ が $0^\circ\leqq \theta<360^\circ$ の範囲で変化するとき,次の式で表される点 $(x,y)$ の軌跡を求めよ。
$$x=\cos\theta+1,~~~y=2\sin^2\theta-1$$
問題2の解答
$\cos^2\theta+\sin^2\theta=1$
を用いるため,式変形を行う。
与式は
$$\cos\theta=x-1,~~~\sin^2\theta=\frac{y+1}{2}.$$
$$\cos^2\theta+\sin^2\theta=1$$
に代入して
$$(x-1)^2+\frac{y+1}{2}=1.$$
よって,
$$y=-2(x-1)^2+2-1=-2x^2+4x-1.$$
$$-1\leqq \cos\theta\leqq 1$$
より,
$$-1\leqq x-1\leqq 1.$$
よって,
$$0\leqq x \leqq 2.$$
よって,求める軌跡は
放物線
$$y=-2x^2+4x-1$$
の
$$0\leqq x \leqq 2$$
の部分である。
疑問
問題2では
$$-1\leqq \cos\theta\leqq 1$$
から $x$ の範囲
$$0\leqq x \leqq 2.$$
を出したけど,
問題1では出さなくていいの?
いい質問だね!
一緒に考えていこう。
みんなも疑問に思ったら
どんどん考えてみよう。
数学は問題を解いてる時間よりも,
そうやって疑問に思って,
考える時間でできるようになっていくよ!
泥臭くても自分の頭で考えた解答がベストだよ!
$$-1\leqq \cos\theta\leqq 1$$
より,
$$-1\leqq \frac{x+3}{3}\leqq 1.$$
よって,
$$-6\leqq x \leqq 0.$$
となる。
よって,解としては
求めた軌跡で
$$-6\leqq x \leqq 0.$$
を満たす部分となるはず。
しかし,今回の問題で求めた軌跡を確認してみると,
$$(x+3)^2+(y-4)^2=3^2.$$
で,そもそも $x$ は $-6\leqq x \leqq 0$ の範囲を動いているのがわかるね。
なので,求めた軌跡
$$(x+3)^2+(y-4)^2=3^2.$$
を書いた時点で
$$-6\leqq x \leqq 0.$$
を満たしているので,
わざわざこの条件を書く必要がないというわけ。