【高校数学の分かりやすいサイト】問題解説「円と直線3」

良問集

こんにちは。脱サラ数学者の妻たーこです。
わかりやすい高校数学」。
今日も楽しんでいきましょう!

たーこ
たーこ

今日は2つの円の交点を通る円の問題です。
1度解いておくことをお勧めするよ!
まずは例題を理解して,それから問題を解いていこう。

例題

例題
2つの円 $x^2+y^2=4$,  $(x-2)^2+(y-1)^2=1$ の交点と原点を通る円の方程式を求めよ。

例題の解答例

たーこ
たーこ

知っておく必要のあるのはこの知識!

2つの円
$${\color{blue}x^2+y^2+a_1x+b_1y+c_1=0}$$

$${\color{green}x^2+y^2+a_2x+b_2y+c_2=0}$$
が2点で交わるとき,
$${\color{blue}x^2+y^2+a_1x+b_1y+c_1}+{\color{red}k}({\color{green}x^2+y^2+a_2x+b_2y+c_2})=0$$
は2つの交点を通る円 ($k\not=-1$) または,直線 $(k=-1)$ の方程式。
生徒
生徒

$k=-1$ のときは計算すると,
$x^2$ と $y^2$ が消えるから,直線になるね。

例題の解答例
まず,2つの円 $x^2+y^2=4$,  $(x-2)^2+(y-1)^2=1$ が交わることを確認する。
2つの円の中心はそれぞれ
$(0,0),~~(2,1)$
であるから,2つの円の中心の距離は
$$\sqrt{(2-0)^2+(1-0)^2}=\sqrt{4+1}=\sqrt{5}.$$
円の半径はそれぞれ$2,~1$であるので,
$$2-1<\sqrt{5}<2+1$$
となるので,2つの円は異なる2点で交わる。
2つの円は
$$x^2+y^2-4=0,$$
$$(x-2)^2+(y-1)^2-1=0$$
と表せる。
この2つの交点を通る円は
\begin{equation}
x^2+y^2-4+{\color{red}k}((x-2)^2+(y-1)^2-1)=0 \tag{1}
\end{equation}
とかける。
原点を通るので,(x,y)=(0,0)を代入して,
$$-4+k(4+1-1)=0.$$
よって,
$$k=1.$$
これを(1)に代入して,
\begin{align*}
&x^2+y^2-4+((x-2)^2+(y-1)^2-1)=0\\
&x^2+y^2-4+(x^2+-4x+4+y^2-2y+1-1)=0\\
&2x^2+2y^2-4x-2y=0\\
&x^2+y^2-2x-y=0\\
\end{align*}
以上より,求める円は
$$x^2+y^2-2x-y=0.$$

問題

問題1
2つの円
$$x^2+y^2-2x-6y+6=0$$

$$x^2+y^2+4x-2y-11=0$$
と $(2,2)$ を通る方程式を求めよ。
問題2
2つの円
$$x^2+y^2-2x-6y+6=0$$

$$x^2+y^2+4x-2y-11=0$$
の交点を通る直線の方程式を求めよ。

解答

問題1の解答例

まず,2つの円
$$x^2+y^2-2x-6y+6=0$$

$$x^2+y^2+4x-2y-11=0$$
が交わることを確認する。
この2つの円は
$$(x-1)^2+(y-3)^2=4$$

$$(x+2)^2+(y-1)^2=16$$
とかける。
2つの円の中心はそれぞれ
$(1,3),~~(-2,1)$
であるから,2つの円の中心の距離は
$$\sqrt{(-2-1)^2+(1-3)^2}=\sqrt{9+4}=\sqrt{13}.$$
円の半径はそれぞれ$4,~2$であるので,
$$4-2<\sqrt{13}<4+2$$
となるので,2つの円は異なる2点で交わる。
2つの交点を通る円は
\begin{equation}
x^2+y^2-2x-6y+6+{\color{red}k}(x^2+y^2+4x-2y-11)=0 \tag{2}
\end{equation}
とかける。
$(2,2)$ を通るので,$(x,y)=(2,2)$ を代入して,
$$(4+4-4-12+6)+k(4+4+8-4-11)=0.$$
$$-2+k=0.$$
よって,
$$k=2.$$
これを $(2)$ に代入して,
\begin{align*}
&x^2+y^2-2x-6y+6+2(x^2+y^2+4x-2y-11)=0\\
&x^2+y^2-2x-6y+6+2x^2+2y^2+8x-4y-22=0\\
&3x^2+3y^2+6x-10y-16=0.\\
\end{align*}
以上より,求める円の方程式は
$$3x^2+3y^2+6x-10y-16=0.$$

問題2の解答例

もう1度問題を確認

問題2
2つの円
$$x^2+y^2-2x-6y+6=0$$

$$x^2+y^2+4x-2y-11=0$$
の交点を通る直線の方程式を求めよ。

問題2の解答例
問題1と同様に2つの円が交わることがわかる。
2つの円の交点を通る直線の方程式は
\begin{equation}
x^2+y^2-2x-6y+6+{\color{red}k}(x^2+y^2+4x-2y-11)=0
\end{equation}
で,$k=-1$とおいたもの。
\begin{align*}
&x^2+y^2-2x-6y+6-(x^2+y^2+4x-2y-11)=0\\
&x^2+y^2-2x-6y+6-x^2-y^2-4x+2y+11=0\\
&-6x-4y+17=0.\\
\end{align*}
よって,求める直線の方程式は
$$-6x-4y+17=0.$$

今日のポイント

2つの円
$${\color{blue}x^2+y^2+a_1x+b_1y+c_1=0}$$

$${\color{green}x^2+y^2+a_2x+b_2y+c_2=0}$$
が2点で交わるとき,
$${\color{blue}x^2+y^2+a_1x+b_1y+c_1}+{\color{red}k}({\color{green}x^2+y^2+a_2x+b_2y+c_2})=0$$
は2つの交点を通る円 ($k\not=-1$) または,直線 $(k=-1)$ の方程式。

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